神戸と天津は、長年にわたる友好交流の中で、友情のしるしとして、様々な記念モニュメントを交換しています。
「百龍嬉水」と「連翼亭」は、友好都市提携20周年を記念して 1993年4月に天津市から贈呈されました。神戸市の玄関口の一つである新幹線「新神戸駅」南側の生田川沿いにあります。
百龍嬉水は、天津市園林管理局でデザインされ、中国河北省曲陽県で産出された大理石を材料として、河北省曲陽県彫刻学校工芸彫刻廟で制作されました。龍は知恵と力を表し、吉祥と幸福を象徴しており、「百龍嬉水」は賢人が次々と生まれ育ち、世の中が平和で大いに栄え、発展する様子を表しています。
連翼亭は、二つのあずまやが連結された中国清時代の宮殿造営方式の建物で、両市が兄弟のように手を携え、友好をさらに深めるとともに、ますます飛躍するようにとの願いがこめられています。
天津の森は、友好都市提携10周年を記念して、神戸市立森林植物園内に造られたもので、1983年6月に起工され、1985年7月に完成しました。約4haの敷地内に、中国原産の樹木約80数種類が植栽されています。天津の森に建てられている記念碑は、神戸市の六甲山の花崗岩と天津市の水成岩を組み合わせて築かれました。
1991年3月には、天津市園林管理局の技術団により、清代の古典的な宮殿造営方式による「依留亭」が設けられました。「依留」とは友情の厚いことを表しています。いずれも両市の友好のシンボルとして市民に愛されています。
平和の珠は、ポートアイランド南公園内に、国際交流団体の人たちの募金によって1993年5月14日に完成したもので、高さ2.9m・幅2.2mの大きな石を中心に、平和を願う20個の玉石が設置されています。それぞれの石に「神戸から世界へ PEACE from KOBE」のメッセージやシンボルマークを彫りこまれており、1994年3月に中国・天津市からその一つが贈られました。
神戸園は1989年に、友好都市締結15周年を記念して、天津水上公園内に造られた日本庭園です。面積約1万㎡で、北部に小高い山、中部に草地、南部に池が配置されていますが、これは、北に六甲山、南に瀬戸内海を望む神戸市の地形をもとに設計されたものです。神戸園内の日本式家屋の建材や石灯籠は神戸から直接運ばれました。